法律豆知識

補講:「親権者」と「監護権者」を分けた場合

親権の内容、それから「親権者」と「監護権者」を分けた場合の問題点については、先日の藤岡弁護士のブログに述べられたとおりです。

 

しかし、実際に分離された場合、その後はどのように対応するか?

 

問題点として挙げられたように、お子様の進学等さまざまな場面で、「親権者」の同意ないし協力が必要な場合が発生します。

 

ところが、「親権者」と「監護権者」が分離した事案の多くは、おそらく「親権」を巡っての(元)夫婦の対立が激しく、相互の協力が期待できない、という事態が発生する可能性は否定できません。

 

そこで、監護権を取得したお父様若しくはお母様と、お子様との関係が良好で、かつ安定した生活が維持できると判断した場合、つまりお子様の養育にあたり監護権を有しない「親権者」の協力が不要と客観的に判断できる場合、「親権者変更の申立て」を行い、監護権を有するお父様もしくはお母様が、改めて親権を取得する、ということを検討することになると思われます。

 

お子様の視点からすれば、離婚し、親権者と監護権者が分離されるような事情があったとしても、ご両親がお子様の将来を真剣に考え、相談し、協力する必要があることは間違いありませんし、望ましいことでもあります。

もっとも、親権者と監護権者が分離されるような事案では、これまでお話ししたとおり、得てして、少なくともお子様に関する「元ご夫婦」の意見は一致せず、むしろ対立関係にあることは珍しくありません。

 

しかし、その場合、対立する意見が、お子様の将来にとって、客観的に好ましくない影響を及ぼす可能性があるとすれば問題です。

 

そこで、そのような場合には、「親権者変更」の申立て(調停・審判)を検討することになります。

もっとも、裁判所からすれば、いったん定めた親権者を変更することになるのですから、いったん定めた親権者を変更する必要性や合理性があるのか、慎重に検討することになると思われます。

 

そこで、このような場面に遭遇した場合は、ご本人だけ慌てて対応されず、まず弁護士など専門家に相談し、今後の見込み等についてお耳を傾けて頂けたらと存じます。

(こやま)