相続に関する質問

再婚したときに妻が連れてきた子どもは、相続人にはなれませんか?

連れ子と夫との間に「親子関係」があれば、夫が死亡したとき連れ子は夫の相続人になることができます。

通常、妻と再婚しただけでは妻の連れ子と夫との間には親子関係は生じませんので、夫が死亡したとき、妻の連れ子は夫の相続人になることはできません。

連れ子も相続人としたい場合には、連れ子と夫の間で養子縁組をしておく必要があります。

筑豊に残した実家の相続について相談したいのですが

「ふるさとは 遠きにありて 思ふもの」という詩がありますが、郷愁はさておき、実家から独立されて生活している方々にとって ご祖父母・ご両親の相続問題は、将来確実に起こり得る、しかも頭を悩ませる問題と言って良いかもしれません。

筑豊から離れて生活されているということですが、仮に 相続の話がまとまらず、調停などの裁判手続きを検討せざるを得ない場合、どこの裁判所に申し立てるかという「管轄」の問題や弁護士費用に含まれる「旅費交通費」や「日当」のことを考えると、ご実家のある筑豊地域内の弁護士に相談されることも、選択肢の一つとしてご検討された方が良いでしょう。

当事務所は、最初のご相談やご依頼を受ける契約の際は、直接の「面談」を原則としておりますし、ご契約者様との信頼関係をしっかりと築く上でも「面談」が望ましいと考えております。

もっとも、遠方である等やむを得ない事情がある方につきましては、お電話・お手紙・メールでのご相談・打ち合わせもご検討させて頂いております。また、前述のとおり旅費交通費・日当のご負担がありますが、当事務所の弁護士が出張相談をさせて頂くことも可能です。

 

相続の放棄とは何ですか?

「相続放棄」とは

「相続放棄」とは、法定相続人が被相続人の遺産の相続を放棄することをいいます。

例えば、父親・母親・息子・娘の4人家族のケースで父親が亡くなったとします。
この場合、法定相続人は、母親・息子・娘の3人となります。

法定相続人は、被相続人(上のケースでは父親のこと)の「全ての財産」を引き継ぐことになります。

ここにいう「全ての財産」には、預金などのプラスの財産だけではなく、借金などのマイナスの財産も含まれます。

したがって、上のケースで、父親が莫大な借金を残して死亡した場合、母親・息子・娘の3人は父親の借金も引き継ぐことになりますから、借金を返していかなければならなくなります。借金の金額によっては残された家族の生活が成り立たなくなってしまうかもしれません。

こうした事態を避けるために、相続放棄という制度が用意されています。

つまり、プラスの財産よりマイナスの財産が圧倒的に大きい等の事情により、被相続人の遺産を引き継ぐことにメリットがない場合、法定相続人は相続放棄をすることによって、被相続人の遺産を引き継ぎを拒絶することができます。

この相続放棄には期間制限があり、自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きをしなければなりません。この期間を過ぎた場合、原則として相続放棄をすることができなくなります。

しかし、あとから被相続人に多額の借金があることが判明した場合等には、例外的に3か月を過ぎていても相続放棄をすることができる場合があります。

当事務所でも「3か月の期間は経過してしまっているが、今からでも相続放棄はできますか」というご相談はよくありますし、3か月を経過した後で相続放棄が認められたケースも多々あります。

 

遺言書(遺言状)とは?

遺言(「ゆいごん」、「いごん」とも読みます。)とは、自分自身に万が一のことがあった場合に、自分の財産(遺産)を「誰に?どれだけ?どのように?」託すか決めるための意思表示のことで、この意思表示を民法の規定に従って残した物が遺言書(遺言状)です。

ひと口に遺言書といっても、実は、次のように類別されます。

遺言の方式とその特徴
遺言の方式特徴
普通方式遺言自筆証書遺言遺言内容の秘密を保てるが、偽造・変造・滅失のおそれがある
公正証書遺言偽造・変造・滅失のおそれがないが、遺言内容の秘密を保てないおそれがある
秘密証書遺言遺言内容の秘密を保てるが、滅失のおそれがある
特別方式遺言危急時遺言一般危急時遺言
難船危急時遺言
隔絶地遺言一般隔絶地遺言
船舶隔絶地遺言

 

では、普通方式遺言について簡単に説明いたします。

自筆証書遺言とは

条件
  • 遺言書の全文が遺言者の自筆で記述(代筆やワープロ打ちは不可)
  • 日付と氏名の自署
  • 押印してあること(実印である必要はない)

遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない(1004条1項)。

公正証書遺言

遺言内容を公証人に口授し、公証人が証書を作成する方式。証人2名と手数料の用意が必要となる。推定相続人・受遺者等は証人となれない。証書の原本は公証役場に保管され、遺言者には正本・謄本が交付される。遺言書の検認は不要である(1004条2項)。

秘密証書遺言

遺言内容を秘密にしつつ公証人の関与を経る方式。証人2名と手数料の用意が必要であるほか、証人の欠格事項も公正証書遺言と同様である。代筆やワープロ打ちも可能だが、遺言者の署名と押印は必要であり(970条1 項1号)、その押印と同じ印章で証書を封印する(同項2号)。代筆の場合、証人欠格者以外が代筆する必要がある。遺言者の氏名と住所を申述したのち(同項 3号)、公証人が証書提出日及び遺言者の申述内容を封紙に記載し、遺言者及び証人と共に署名押印する(同項4号)。遺言書の入った封筒は遺言者に返却される。自筆証書遺言に比べ、偽造・変造のおそれがないという点は長所であるが、紛失したり発見されないおそれがある。

遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない(1004条1項)。

 

 

遺言書を残すことのメリットは?

法定相続人同士の争いを避けることができます

 

遺言書を残す一番のメリットと言っても過言ではないでしょう。
遺言書を残すことで、相続手続きにおいて法定相続人同士の争いを最低限に抑えることができます。

相続が発生した場合、相続人全員の合意のうえで手続きを進める必要があります。遺産は現金だけでなく、不動産や株式であったり、ひとつひとつ性質が違う財産をいかに分配していくか、話し合いながら円満に決めていくこと自体、非常に難しいものです。

遺言書で、相続人の誰に何をどの割合で相続させるか決めることで、遺産分割協議も不要になります。