漬けておいた梅シロップの様子がなんだかおかしい…?
もったいないから飲めるかどうか知りたい!
そう思い、ここを訪れてくれたあなたに役立ててもらうために、「梅シロップが発酵するとどんな状態になるのか」「発酵したシロップは飲んでも体に害はないのか」
「もし飲める状態の場合は、どんな人に気をつけて欲しいのか」「これ以上発酵させないようにするにはどうすれば良いのか」
「長く美味しく飲むために、梅シロップを発酵させにくく作るには、どうすべきか」についてまとめてみました。
5月下旬から6月にかけて出回る梅を、美味しいジュースにしたくて、シロップ漬けにする人も多いのではないでしょうか。
少しずつゆっくり楽しんで飲んでいると、だんだん発酵してきてしまったというあなたがこの記事を読んでくれるのだと思っています。
私も楽しみは後にとっておくタイプなので、ゆっくりと楽しんでいたお土産の賞味期限が切れているなんてことがよくあるんです…。
結論を申しますと、本当に発酵しているだけなら飲むことはできます!!
しかし、本当にそれは発酵している状態なのか、はたまた腐ってしまっているのか。
これから詳しく説明していくので、一緒にチェックしていきましょう!
梅シロップは発酵しても飲める!
発酵しているかの判断材料として、以下があげられます。
- 気温35〜38度の環境に置いていた
- シロップが泡立っている
- シロップが濁っている
- アルコールや酢のような匂いがする
- ふたを開けるとワインの栓抜きをしたような、ポンッと音がする
- 梅がまんまるに膨らんでいる
- 梅がシロップの中で浮かんでいる
このような状態になっていると、発酵しているという判断で間違いないので飲めます。
ただ、容器に発酵で発生したガスが充満すると、容器の変形・破裂などが起こってしまい危険なので、蓋を緩めたり開けたりして、ガス抜きは行ってください。
発酵している梅シロップは飲んでも害はない?
梅シロップが発酵していても、基本的に、傷んでいなければ美味しく飲むことができます!
カビなどの見た目の変化や、異常に酸っぱい臭いや味がないかしっかりと確認してくださいね。
しかし、気をつけて欲しいのが、お子さんや妊婦さんです!
梅と砂糖しか使っていないレシピでも、発酵すると微量とはいえ、アルコールが発生している可能性もあります。
また、お医者様からアルコールの摂取を止められていたり、アルコールを分解できない体質であったりするときも、飲むのはおすすめしません。
梅シロップはなぜ発酵してしまうのか原因を知ろう!
梅シロップが発酵する原因は、スバリ!梅や密閉容器の内側に付着している酵母です。
そして、酵母などの微生物は糖分が大好物なので、糖分を分解してどんどん繁殖していきます。
つまりある程度、常に糖分が存在する梅シロップは、酵母にとって天国なのです。
梅シロップの発酵を止めるにはどうしたら良い?
そもそも、梅シロップが発酵してしまう原因として、酵母などの微生物が強く関係しているとお伝えしました。
梅シロップの発酵を止めるには、その微生物の働きを弱めることが発酵するスピードを緩めさせたり、止めたりすることが重要になるんです。
氷砂糖が溶けきっている場合、シロップのみを清潔な別容器に入れ、冷蔵庫で保存すると良いです。
氷砂糖がまだ溶けきっていない場合は、加熱処理して発酵を止めてから、もう一度梅も一緒に容器へ戻して、冷暗所で保存してください。
加熱処理の方法は?
氷砂糖がまだ溶けきっていない場合に、加熱処理をする方法をご紹介します。
- 容器から梅を取り出す
- シロップだけを鍋に入れて加熱する
- アクを取りながら沸騰させないように70度くらいまで加熱する
- 70度になったら、風味を飛ばさないようにするため、すぐ氷水で冷却する
- 冷めたら容器にシロップと梅を戻して、冷暗所で保存する
梅シロップの発酵対策ポイント!
発酵しにくい梅シロップにするため、おすすめのレシピからご紹介します。材料は以下の通りになります。
- 梅…1kg
- 氷砂糖…1kg
- お酢…上記の分量に対して100〜200cc←重要!
次に、発酵しにくくする梅シロップの作り方を紹介します。
- 青梅をアク抜きするために、1時間ほど水につける
- 水からあげた梅の水気をしっかり拭き取るか、乾燥させて、ヘタを爪楊枝などで取り除く
- 煮沸消毒した密閉容器に一段、梅を敷き詰め、その上に氷砂糖を乗せるのを交互に繰り返して入れる
煮沸消毒の際には、密閉容器にいきなり熱湯をかけると、ガラスが割れてしまう危険があります。
60度くらいのお湯で一度容器を温めて、そのお湯を捨ててから、最後に熱湯を全体へかけるようにしてください。
なぜ、お酢を入れるのがおすすめかというと、梅が出回る時期は、一年の中でも暖かい外気温の時期です。
そのため、常温でつけておくと、発酵しやすくなってしまいます。
そこで、お酢を少し入れることで、梅エキスが出やすくなる上に、発酵もしにくくなるので、一石二鳥なんです!
しかも、少量で十分効果があるので、穀物酢・米酢・りんご酢など、お酢ならどんな種類でもOKなんです。
お酢を入れるタイミングは、梅と氷砂糖を敷き詰めてから、最後の仕上げとして入れてくださいね。
さらに、もっと出来たら長持ちする!というポイントも下に5つまとめたので、ぜひやってみてくださいね!
保存瓶は丁寧に消毒しましょう
梅シロップを入れておく密閉容器は、必ず消毒するようにしてください。
おすすめの消毒のやり方は、沸騰したお湯をかけたり、沸騰したお湯に潜らせる方法です。
密閉容器を熱湯・煮沸消毒ができたら、完全い乾かしてくださいね。
洗った梅を丁寧にしっかり乾かすことが大事!!
梅シロップに使う梅を水洗いしたら、キッチンペーパーや巾着で丁寧に拭いて、乾かしてください。
また、1〜2時間程度、日光に当てて完全に乾かすのがおすすめです。
微生物は湿気も大好物なので、湿気や水気の多いところで活発に活動します。なので、下準備は入念に!
1日数回こまめにかき混ぜてください
密閉容器に梅と砂糖を入れたら、梅からエキスが出てくるまで、1日1〜2回ほど、瓶ごと混ぜてください。
特に、最初の3日間は重要で、この期間は念入りに瓶を混ぜるほうがいいとされています。
また、エキスが出始めてからも、定期的にかき混ぜて、常に梅が高濃度な糖分のシロップに使っているということが重要になります。
砂糖を複数回に分けて入れる
梅シロップを発酵させないためには、できる限り早く砂糖を溶かすのも重要になります。
そこで、溶ける速度がぴったりな砂糖を選ぶということが大事なんです。
おすすめは氷砂糖なのですが、氷砂糖はショ糖のみで作られていて、最も純度の高い砂糖です。
一見溶けにくそうですが、表面積が大きいことで、意外と溶ける速度が速いんです。
したがって、同じ氷砂糖でも、十六面体で大きさが揃った氷砂糖より、ゴツゴツとしたロックタイプの氷砂糖の方がおすすめです。
しかも、この氷砂糖が溶ける速度は、梅のエキスが出てくる速度と相性がぴったりなのです。
そのため、梅の水分だけでなく、梅に含まれるクエン酸やポリフェノールなどの体に良い栄養分がしっかり抽出されます。
完成したら梅を取り除いておきましょう。
作り始めてから10日以上経ち、梅からしっかりエキスが出て、砂糖も十分溶けたら、密閉容器から梅を取り除いてください。
梅の果肉をつけたままにすると、渋くなってしまったり、そもそもの発酵の原因になったりすることも。
また、完成した梅シロップは、熱湯・煮沸消毒した小ビンに移した後、さらに熱殺菌をしてから、冷蔵庫で冷やして保管すると完璧です。
作りすぎた時の簡単消費方法もご紹介!
梅シロップを作りすぎた時に、試してほしい梅シロップの活用方法を3つご紹介します。
1つ目は「アイスの梅シロップがけ」です。お好きなアイスに梅シロップをかけるだけで完成!
簡単なのに、一味変わったアイスが楽しめるので、おすすめです。
2つ目は「梅ジャム」です。梅シロップから梅を取り出して、タネを除き、みじん切りに。
その後、果肉を少し浸かるくらいの水、砂糖100gを加えて沸騰させ、とろみがついたら完成。
パンに塗ったり、ヨーグルトへ混ぜたり、いろんな使い方ができそうですよね。
そして、3つめは「梅ゼリー」です。梅シロップ35mlに対して、90mlの水を鍋に入れて沸騰させないように火にかけます。
そこに粉ゼラチン1/2袋を加えて、泡立て器でしっかり混ぜてください。
最後にシロップに漬けたいた梅のみを一粒と、ゼリー液をゼリー型に入れて、ゼリー液の粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やし固めて完成。
梅シロップは、ドリンクとして飲むだけでなく、使い方次第でいろんな楽しみ方ができますね。
まとめ
- 発酵してしまった梅シロップは飲むことができる
- お子さんや妊婦さんなど、アルコールを摂取してはいけない人は注意する
- 発酵を止めるには、酵母たちの働きを弱めることが大事
- そもそも発酵させないように作るには、少量のお酢を入れるのが、一番簡単でおすすめ
これで、梅シロップが発酵してしまっても、もう怖くはありませんね!
引き続き、手作り梅シロップを楽しんでくださいね♪
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