下駄箱の中で保管していた靴に、気づいたらカビが発生していることってありますよね。
カビ掃除と言って、まず思いつくのが「カビ取りスプレー」ではないですか?
コスパ抜群で、有名メーカーに引けを取らないパワーを発揮してくれる、100均のカビ取りスプレー。
浴室掃除の必須アイテムであるカビ取りスプレーですが、実はカビが発生してしまった靴に使用するのはよくありません。
今回は、どうして100均のカビ取りスプレーを靴に使用するのが好ましくないのか、詳しくご説明します。
また、靴のカビ除去方法と、100均カビ取りスプレーを使用するときに知っておくべき注意点もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
100均のカビ取りスプレーは靴にも使える?
靴に発生した「カビ」ってなかなか厄介なものですよね。発見したら、少しでも早く対処することが必要なのは言うまでもありません。
では、靴に発生したカビ処理アイテムとして100均のカビ取りスプレーは使用しても良いのでしょうか?
結論から言いうと、100均のカビ取りスプレーを靴に使用することはNGです。
「靴」と言っても、その素材は様々ですね。素材ごとに、100均のカビ取りスプレーを使用したらどうなるかご紹介していきます。
革靴
皮革製品に対して、100均のカビ取りスプレーは使用できません。
また、100均以外で一般的に販売されている、浴室用・キッチン用などのカビ取りスプレーも使用できないので注意してください。
皮革製品はとってもデリケートです。100均と言えども、塩素系成分はかなり強く、有名な他社製品に引けを取らないパワーです。
カビ取りスプレーのように、塩素系成分が強いものを皮革製品にスプレーしてしまうと、その部分だけ変色してしまいます。
皮革が変色してしまうと、どんなに頑張っても自分で直すことはできません。
皮革製品専門店に、修理依頼することは可能です。しかし、元通りにするにはかなり費用がかかってしまうでしょう。
場合によっては、購入代金より高くついてしまうこともあるかもしれません。
皮革製品に、100均のカビ取りスプレーを使用することはやめましょう。皮革製品専用の、カビ取りスプレーを使用してください。
スエード靴
スエード素材は皮革製品と同じように、とってもデリケートです。
スエード素材の靴に、100均カビ取りスプレーを使用してしまうと、皮革製品同様、変色してしまいます。
また、スエード素材のコーティングが剥がれ、傷んでしまうため、100均以外でもカビ取りスプレーを使用することはできません。
スエード靴には、皮革製品同様、専用のカビ取りスプレーを使用してください。
アルコール性のものなら使用可能ですが、物によってはカビ取りスプレーと同じような傷みが生じてしまうことがあります。
必ず、目立たない部分で確認してから使用するようにしましょう。
布製スニーカー
布製スニーカーにも、塩素成分の強い、カビ取りスプレーは使用できません。
カビ取りスプレーを、布製スニーカーに使用してしまうと、色落ちしてしまいます。
白いスニーカーなら色落ちの心配はないから、使っても大丈夫ね!
確かに、真っ白なスニーカーなら色落ちを心配する必要はありませんので、完全NGとはいえません。
しかし、長時間浸け置きしすぎたり、何度も繰り返し使用したりすることで、黄ばみが生じてしまいます。
布製スニーカーのカビ取りには、塩素系ではなく、酸素系漂白剤を使用しましょう。
酸素系漂白剤なら、色落ちも、黄ばみも心配することなく安心して使用できますよ。
このように、どんな素材の靴であっても、100均製品だけでなく、一般的な掃除用カビ取りスプレーを使用することはやめたほうがいいようですね。
100均カビ取りスプレー以外で革靴のカビ除去方法
革靴はとってもデリケートです。革靴は保管するときに専用クリームで保湿しておくという話を聞いたことはありませんか?
皮革製品に「乾燥」は禁物で、良い革の状態をキープするために、適度な水分が必要とされてます。
しかし、その水分によって、カビの発生が促進され、どんどん広がってしまうのです。
革靴にカビが発生してしまったら、いち早く除去するようにしましょう。
ひとつ前でお話ししましたが、革靴のカビ除去に100均のカビ取りスプレーは使用できません。
では一体、何を使ってどのようにカビ除去するのが正しいのでしょうか?
ここでは、革靴に発生してしまったカビの、正しい除去方法をご紹介していきます。
合わせて、スエード靴と布製スニーカーのカビ除去方法もご紹介しておきますので、参考にしてみて下さい。
100均で購入できるアイテムも紹介していきます。ぜひ、チェックしてみて下さいね。
革靴のカビ除去方法
- 馬毛ブラシでブラッシングし、表面のカビを落とす。馬毛ブラシは柔らかので、革靴の表面を傷めません。
- 皮革専用カビ取りスプレーで拭き取り。皮革専用カビ取りスプレーがない場合は、重曹で代用できます。
- 皮革専用カビ取りスプレーを全体に吹きかける。拭き取りだけではカビの根元まで除去することはできません。全体にスプレーして、カビの根元まで除去しましょう。
- 革靴をしっかりと乾かす。スプレー後は風通しの良い日陰に半日~1日置いておきましょう。
- 革靴専用保湿クリームを使って、革靴を磨き上げれば完了です。
拭き取りは、布に皮革専用カビ取りスプレーを吹き付け、こすってカビ除去していきます。
重曹で代用する場合は、湿らした布に、重曹を少しつけて拭き取ります。
布の同じ面ばかり使用して拭くと、カビ菌を広げてしまう可能性があります。
同じ面は使用せずに、一度拭いたら必ず違う面を使用しましょう。
最後に革靴専用保湿クリームを使用することで、革の保湿効果が高まります。
保湿されていると革靴の劣化を防ぐことが出来ます。このひと手間がカビの発生予防に繋がります。
スエード靴のカビ除去方法
スエード靴のカビ除去方法は、革靴とほぼ同じですが、1点だけ異なるポイントがあります。それは、ブラッシングに使用するアイテムです。
革靴と同じように、馬毛ブラシでもよいのですが、可能であればスエード専用ブラシを使用しましょう。
スエード専用ブラシは、ワイヤーブラシとゴムブラシが一体化しているもので、スエードの汚れを上手にかきだしてくれます。他の工程は、革靴と同様に進めていきましょう。
スニーカーのカビ除去方法
スニーカーは、革靴・スエード靴と違って、丸洗いが可能です。
しかし、丸洗いしただけではカビの除去はできません。
- 乾いた状態のスニーカーに馬毛ブラシでブラッシングする。ブラッシングすることで、生地内に入り込んだ汚れとカビを落としていきます。
- バケツに50℃くらいのお湯と、重曹大さじ1を溶かし、3時間ほど浸け置きする。重曹にはカビや雑菌を除去してくれる効果があります。
- 靴用石鹸で洗う。素材を傷めないよう、力の入れすぎには注意しましょう。重曹に浸け置きしてあるので、ゴシゴシこすらなくても汚れは落ちますよ。
- 風通しの良い日陰で中までしっかりと乾かす。直射日光が当たると、変色してしまう可能性もあるので、なるべく日陰で乾かしましょう。
黒カビがひどい場合には、重曹液に重曹と同量の酸性漂白剤を入れて浸け置きします。
酸素系漂白剤を使用する場合の漬け置き時間は、30分~1時間程度にしてください。
酸素系漂白剤は刺激が強いので、長時間浸けおきしてしまうと素材を傷め、変色の原因になります。
表面だけでなく、必ず中までしっかりと乾かしてください。生乾きの状態では、再びカビが発生してしまいますよ。
100均で購入できるシューズケアアイテム
100均にはシューズケアアイテムも揃っています。100均のカビ取りスプレーは靴に使用することはできませんが、その他のアイテムならお手頃価格で購入可能です。
100均で購入できる、シューズケアアイテムをご紹介します。
まずはダイソーの馬毛ブラシです。シンプルなデザインで、持ち手部分が木製のため、握りやすい仕様になっています。
引用:DAISO公式通販ダイソーネットストア
続いて、靴用油性クリームです。防水効果が高いので、汚れにくくカビの発生も防いでくれます。
こちらの商品は無色なので、どんな革靴にも安心して使用できますよ。
引用 DAISO公式通販ダイソーネットストア
ダイソーではスエード専用のブラシも取り揃えています。ひとつ持っているといいかもしれませんね。
引用 DAISO公式通販ダイソーネットストア
100均のカビ取りスプレーは使用できなくても、カビ除去アイテムは100均で揃えることが可能なんですね。
さっそくダイソーへ、様々なシューズケアアイテムを探しに行きましょう。
100均カビ取りスプレーを使用する時の注意点
カビ取りスプレーって言っても、どんな物にも使えるわけではないのね
その通りです。「カビ取り」と書いてあるからと言って、何にでも使用できる万能カビ取り剤ではありません。
ここが理解しておかなければならない注意点のひとつです。
100均のカビ取りスプレーは、浴室など水回りに発生するカビへ効果を発揮するよう作られています。
100均以外のカビ取りスプレーも同じように、使用可能なものが商品裏側に必ず書かれています。
使用する前にはしっかりと、使用してよい物かどうか確認しておきましょう。
靴や鞄、洋服などに発生したカビに、100均のカビ取りスプレーを使用したとしても、正しい用途ではないため、効果を発揮できません。
更に鞄や靴、洋服などの素材を傷めてしまう可能性が、ものすごく高いです。
カビ取りスプレーだけでなく、衣類洗剤や食器洗剤なども、それぞれ用途に適した成分調整がされており、用途以外では最大限に効果を発揮することが出来ません。
素材に合った洗剤の使用が、素材そのものを長持ちさせる秘訣です。
100均のカビ取りスプレーは安いから成分も薄めなんじゃないの?
100均のカビ取りスプレーは、他社の製品と比較して、低価格ですからそう思ってしまうのも仕方ないかもしれませんね。
しかし、100均のカビ取りスプレーは他社製品に引けを取らないパワーがあります。
100均だからと言って、成分が薄いなんてことはありませんよ。
そのため、使用上の注意点として、換気はしっかりと行いましょう。
また皮膚に付いたり、塩素成分を吸い込んだりしないよう、使用中はゴム手袋とマスクの着用を忘れないでくださいね。
最大の注意点として、カビ取りスプレーに他の洗浄剤を混ぜないでください。
カビ取りスプレーのパッケージには「混ぜるな危険」と目立つように書かれています。
誰が見てもすぐわかるように表記されているという事は、最も気をつけなければならないポイントという事です。
100均のカビ取りスプレーはアルカリ性です。そこに酸素系の洗浄剤を混ぜてしまうと、有害なガスが発生し、死に至ることもあります。
決してほかの洗浄剤と混ざらないようにしましょう。以上の注意点を忘れずに、正しい用途で使用してくださいね。
まとめ
- 100均のカビ取りスプレーは靴に使用できない
- 靴の素材に応じて、正しい方法でカビを除去しましょう
- シューズケアアイテムは100均で揃えられる
- 100均のカビ取りスプレーは正しい方法で使用しよう
靴のカビ除去は正しい方法で行うことが、靴を良い状態のまま長持ちさせる秘訣です。
100均のカビ取りスプレーは、水回り専用使用ですので、決して靴のカビ取りには使用しないでくださいね。
靴には靴専用のカビ取りスプレーを使用しましょう。
私たちの日常を足元から支えてくれているのが靴です。素材に合ったものを使用することが、大切な靴への優しさです。
靴に感謝しながら、正しい方法でケアしてあげましょうね。
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