お正月には、「しめ縄・門松・鏡餅」のお正月飾りが欠かせませんよね!
あなたは、しめ縄を玄関にどのような付け方で飾っていますか?
日本では、昔から新年を迎える前に、「門松・しめ縄・鏡餅」をお正月飾りとして玄関へ飾ることが一般的で、現代も受け継がれています。
家庭によって、お正月飾りを用意する方法や飾り方もそれぞれ違います。
何気なく飾っていたあなたも、お正月飾りの取り付け方や、飾る期間、飾り方を知り、より深く楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事では、お正月飾りを玄関への取り付け方から飾り方、飾る期間などを詳しくまとめていきたいと思いますので、一緒に見ていきましょう!
しめ縄を玄関への付け方や飾る理由とは?!
お正月とは、歳神(としがみ)様をお迎えする大事な行事です。
きちんとお迎えするために、お正月飾りを飾り、おもてなしをする意味があります。
ここで登場する「歳神様」とは、新しい一年の五穀豊穣(ごこくほうじょう)や幸せを約束してくれる神様のことです。
新しい年にお迎えするため、きちんと「大掃除」で清め、お正月飾りを飾りましょう。
私がこのことを知る前は、ただ単に新年を気持ちよく迎えるため大掃除を行い、お正月飾りの選び方や飾り付け方も深く考えず、何気なく飾っていました。
何気ない生活の中にも知らないことは沢山見付かるので、意識していかなければいけませんね。
それでは、代表的な「しめ縄・門松・鏡餅」を玄関への付け方や飾る理由など、詳しく説明していきたいと思います。
しめ縄
「しめ縄」とは、裏白や松、鶴などの縁起物をあしらって、あなたの家が神聖な場所であることを歳神様に示すものとして飾ります。
また、しめ縄がある場所には、不浄なものや悪霊が入れないとされているので、魔除けの役割も果たしています。
しめ縄には、下記のような種類があるので詳しく見ていきましょう。
ごぼう注連 | 神棚向きで、飾る時は紙垂などを付けます。お正月の場合は特別で、縄を左にねじる「左綯い」になっているしめ縄です。 |
ごぼう注連+前垂れ | 玄関向きで、西日本でよく見られます。ごぼう注連に、前垂れ(わらの垂れ)を付け、裏白、橙、譲り葉、紙垂などを加えたしめ縄です。 |
玉飾り | 玄関向きで、東日本でよく見られます。太いしめ縄を輪っかにしたものに、裏白、橙、譲り葉、紙垂、海老、扇などの縁起物を付けたしめ縄です。 |
輪飾り | 細いしめ縄を輪っかにしたもので、譲り葉や紙垂を付けた小さいタイプのもの。お部屋やキッチン、トイレに飾るほか、門松と合わせて飾る場合もあります。 |
しめ縄の種類は、大きく分けて4つ。よく玄関で見られるのは輪飾りのしめ縄ですね!
また、しめ縄に加えてある飾りには、それぞれ意味や思いが込められています。
- 藁「主食であるお米に感謝。豊作になりますように。」
- 橙「代々繁栄しますように」
- 裏白「裏表ない清らかな心で一年を過ごせますように」
- 譲り葉「子孫が途絶えませんように」
- 紙垂れ「神聖」「清浄」
- 昆布「喜ぶ」
- 扇「末広がり」
- 海老「長生きできますように」
しめ縄の飾りには、このような意味や思いが込められていると言われています。
そして昔は、正月行事を取り仕切る家長がしめ縄を管理していたようです。
しかし、時代と共にだんだんと簡略化されていき、「玄関と神棚」に飾るようになりました。
飾り付け方は、とても簡単です。また、飾る場所は、一ヶ所でも良いとされ、現代だと神棚の無い家庭も多いので、玄関へ飾ることが多くなっています。
門松
門松は、松飾り、飾り松、立て松とも言い、歳神様があなたの家に訪れるときに目印となるお正月飾りです。
門松にあしらわれている松・竹・梅にもそれぞれ意味があるので、見ていきましょう。
松 | 祀る(まつる)」に繋がる樹木であることから、おめでたい樹木としてお正月飾りで使われるようになりました。 |
竹 | 2~3日ほどで伸びることから、生命力の象徴という意味合いがあります。 |
梅 | 新年に咲く梅は、1年の始まりにふさわしい花として飾られます。出世や開運の象徴として、また良い香りを漂わせてくれることから縁起の良いものとされています。 |
門松は、平安時代の文献に登場していて、当時は松だけを玄関に飾っていたそうです。
左に雄松、右は雌松を置くことが決まりとされていたようですが、現代では「黒松」だけの門松が主流となっています。
歳神様をお迎えする目印になるものなので、飾る場所は門の前など屋外に飾ることが基本とされています。
しかし、マンションやアパートだと公共部分を塞いでしまうことになってしまいますね。
その場合には、玄関ドアに飾ることができる小さめの門松を吊るす方法、また室内であれば玄関や床へ置くことをおすすめします!
門松も様々なサイズがあるので、あなたのおうちに合った門松を選んでくださいね。
鏡餅
鏡餅は、歳神様へのお供えものとして飾るものであり、また門松と同様に依り代とも考えられているお正月飾りです。
また、その年の豊作を祈願して、新しい門出を祝うものでもあります。
お餅は昔から「晴れの食」とされ、福の源とされている神聖な食べ物です。
現代の様にいつでも食べることができるのは、ありがたいことなのですね!
鏡餅を二つ重ねる理由は、福徳が重なる月と日を表すもので、縁起が良いためと言われています。
鏡餅を飾る場所は、神棚や床の間が基本とされています。しかし、神棚や床の間がない場合は、玄関やリビング、キッチンに飾るのが良いでしょう。
日本では、古くから「家の中にも神様が居る」と信じられてきたので、鏡餅はいたる場所に飾っても良いとされています。
- 竈神(かまどがみ)や荒神(こうじん)は、火の神様
- 納戸神(なんどがみ)は、納戸に祀られる神様
- 厠神(かわやがみ)は、トイレの神様
- 水神(すいじん)は、水の神様
これらの神様がおうちにも居るとされているので、お供え物としてお正月に飾ってみてはいかがでしょうか。
しめ縄は玄関にどのような飾り方をするのか
しめ縄は、ここが神域であることや善良な民であることを魔物に知らせて、近づかないようにする為の目印です!
上記のしめ縄を飾る理由でも説明しましたが、本来は戸の外に飾り、神様をお迎えします。
しかし、玄関の外に飾れない場合はどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、しめ縄を玄関へ飾る方法をいくつか紹介していきたいと思いますので、あなたのおうちに合う飾り方を見つけましょう。
玄関への飾り方
ネット上で玄関へ飾っている方法をいくつか調べたので、まとめていきたいと思います。
- S字フック
- 両面テープ付きフック
- マグネットフック
- リース用ドアハンガー
このように「フック」を使った飾り方が傷などを付けることなく、一番簡単な方法かもしれません。
フックは、「S字フック」や「両面すテープ付きのフック」、「マグネットフック」など種類が豊富で、多くの場面で活躍してくれますよね。
この中からおうちのドアに合うフックを選び、そこに「しめ縄」を飾りましょう!
フックにかける時は、透明のワイヤーなどを使うとバランスや高さの調節、しめ縄を傷付けることなく飾ることが出来ますよ!
しめ縄の重みで落ちてしまうことや、吸盤付きのしめ縄でドアにくっつかず困ってしまう場合の対処法はこちらです。
- しめ縄の重みでフックが落ちてしまう場合、フックを複数掛けて重みを分散させる
- 吸盤が付いているしめ縄の場合、しめ縄と紐でくっついているものは、紐の部分をカットして使用するフックに合わせて新しく紐を付ける
この飾り方だときちんと飾ることが出来るので、試してみてくださいね。
リース用のドアハンガーは、ドアのサイズによっては取り付けられない場合があるので、きちんとサイズを測ったうえで購入してください。
おしゃれなしめ縄の飾り方
年末になるとスーパーやホームセンターにしめ縄などのお正月飾りがたくさん並びますよね。
このような店舗では、一般的なしめ縄が多いのですが、「気分を変えたい!」または「おしゃれなしめ縄を飾りたい!」という人も少なくないはずです。
- ネットショップ
- Instagramでの注文アカウント
- 「Creema」などのハンドメイドアプリ
このようなサイトやアプリでは、凄くおしゃれで可愛いしめ縄を見つけることができます!
あなた自身が手作りできるキットも販売されているので、検討してみてくださいね。
しめ縄の飾る向きに決まりはあるのか
玄関が広く、ごぼう注連前垂れなどを神棚や玄関の外に飾る場合、向きに注意しなければなりません。
飾る側の私たちから見て「向かって右側」に太い部分が来る飾り方が一般的な飾り方です。
これは、昔から神様から見て左を神域、右を日常と考えられてきたので、このような飾り方になったと言われています。
小さめの輪飾りのようなしめ縄を玄関に飾る場合は、特に向きの決まりはありません。
しかし、神様をお迎えする目印となるものなので、目立つ場所に飾ることをおすすめします!
しめ縄などは玄関にいつまで飾って良いのか
しめ縄等のお正月飾りは、いつ玄関に飾り付け、いつまでに片付けを行えば良いのでしょうか。
お正月の準備は、大掃除の起源とされている「すす払いの日(12月13日)」と言われています。
なので、12月13日から31日の間に、玄関へ飾り終えるのが正しい飾り方になります。
しかし、29日は「二重苦」、31日は「一日飾り」と呼ばれているので、縁起が良くないと言われています。この二日間は、できるだけ避けましょうね!
それでは、お正月飾りのしめ縄や門松、鏡餅を玄関に飾る期間はいつまでか詳しく見ていきましょう。
しめ縄・門松・鏡餅の飾る日は?
お正月飾りは、飾ることで歳神様をお迎えする準備ができたということになります。
このことから、クリスマスが終わり、末広がりの「8」の数字が入っている「28日」にしめ縄などのお正月飾りを飾ることが一般的とされています。
- 大掃除で家の中を清める
- お正月飾りを飾る
必ず掃除をしてお迎えする準備ができてから、お正月飾りを飾ってくださいね!
しめ縄・門松・鏡餅はいつまでに片付ける?
お正月飾りは、松の内の最終日に取り外しましょう。
1月15日、地域によって名前は異なりますが、「どんと焼き」「左義長」「歳の神」などの行事で焼いて、お見送りする儀式を行います。
松の内は、もともと元旦から1月15日までの期間をさしていました。
しかし現在では、元旦から7日までが一般的とされています。
松の日に取り外したら、儀式の日まで大切に保管しておいてくださいね!
地域によっては、どんと焼きのないところも多くありますね。
このような場合、金属やプラスチックなどはきちんと分別して処分するようにしましょう。
鏡餅はいつまでかというと、1月11日の「鏡開き」の日に片付けます。
片付けた後は、包丁ではなく手や小槌などで細かく分けるのがマナーです。
「切る」という行為は切腹に通じて縁起が悪い、または神様との縁を切ることのない様にといった理由があるので包丁は使ってはいけません。
あらかじめ小分けの真空パックになっているものが多くありますので、小槌が無い場合でも上手く活用しましょう!
しめ縄を玄関に飾る時におすすめな形はあるのか
玄関に飾るしめ縄ですが、調べてみると一番多く飾られている形は「輪飾り」でした。
しかし、同時に輪飾り以外にも日本各地で様々な形のしめ縄が玄関に飾られていることもわかりました。
ここでは、気になる日本各地のしめ縄を簡単に紹介していきたいと思います。
各地域のしめ縄を知ることで、あなたが欲しい形が見付かるかもしれませんよ♪
京都(近畿地方)の「海老飾り」
このしめ縄は、海老のように反り返った形が印象的な海老飾りです。
腰が曲がるまで長生きしますようにと思いが込められているのがわかりますね。
山形県の「俵飾り」
米俵をイメージして作られたもので、コロンとした形が可愛く思わせてくれるしめ縄です。
玄関に飾ることが出来るような小さなタイプもあるそうです!
主食であるお米を食べられることに感謝していることが伝わるデザインですね。
島根県出雲の「鶴亀飾り」
稲穂で、鶴と亀をかたどって作られたしめ縄飾りで、素朴な可愛らしさを感じることができます。
お部屋のインテリアとしても活躍しそうな素敵なしめ縄ですよね。
愛媛県宇和町の「宝結び」
稲穂をたっぷりと使って作られたしめ縄です。しめ縄の真ん中には、繊細な手作業で作られた宝物の形が編み込まれています。
こちらのしめ縄も素朴でありますが、とても魅力を感じるしめ縄なので、是非見てみてくださいね。
まとめ
- お正月飾りは、歳神様をおうちにお迎えするための目印とお供えもののこと
- お正月飾りの意味や理由を知ると、より深く楽しむことが出来る
- お正月飾りは、必ず「大掃除」をして家や玄関を清めてから飾りましょう
- しめ縄を玄関に飾る場合は、フックを使った付け方がおすすめ
- しめ縄などのお正月飾りは、縁起の良い「12月28日」に飾りましょう
- しめ縄と門松は、「松の内」の最終日に片づけ、「どんと焼き」の日まで大切に保管すること
- 鏡餅は、1月11日の「鏡開き」に片づけ、美味しくいただきましょう
- 日本各地のしめ縄を知ると選ぶ幅が広がります
ここまで、しめ縄や他お正月飾りを玄関へどのような飾り付け方をするのか、また飾る理由、意味、飾る期間など詳しくまとめていきました。
この記事を読んでみて、あなたの悩みを解決できる内容はあったでしょうか。
私は、ただなんとなくお正月飾りを飾っていた頃と比べると、深く知ることが出来たので、毎年訪れる年末年始がより一層楽しみになりました。
これからは、種類の豊富なしめ縄選びや飾り付け方も年末の楽しみになりますね♪
あなたも是非素敵なお正月飾りと共に新年を迎え、幸せな良い一年をお過ごしください。
コメント